おしん再放送

 実家に帰省した時、サッカー中継の後に『おしん』総集編をちょっとだけ観た。そして今からちょうど20年前の1983年の流行語に「中流(家庭)」というのがあったことを思い出した。今の「勝ち組/負け組」の反対語。80年代に入って一億総国民が、どの家庭も分け隔てなく豊かになった(と錯覚した)。日本が豊かになるまで、昔の人はこんなに苦労したのだ、ということを国民は後ろめたさを感じながら、あるいは隔世の念にとらわれながら『おしん』を観ていた、かどうかはわからない。たぶん違うと思うけど。
 んで、あのバブルを引き起こした連中は、後ろめたさも感じずにせっせと土地投機に励んでいったと。
 今はどういう人が観てるのか。単に橋田壽賀子ドラマが好きなだけだったりしてな(それがいちばんの理由だろうけど)。20年経って変わったのは「中流」が死語になっただけだ。