今月のボム

 300号特集ということで創刊からの全表紙がポスターに。
 ボムって「創刊○○周年」だの「○○○号突破」だの、節目ごとに特集記念号にするが、アイドル雑誌としての自負と、この時代になってもずっとアイドルオンリーな雑誌をやっているという危機感というか悲壮感が漂っている。
 平成の初め頃にばたばたとアイドル雑誌が休刊していたのを記憶している。平成の最初という時代背景には、「イカ天」などによるバンドブームがあって「ロックやってる人の歌は自分たちで作っている本物の音楽で、アイドルの人の歌は作られた音楽なのでニセモノ」という見方が世間的に流布された。実際はロックの人たちが芸能界という体制に取り込まれる前兆だったんだけど。そのおかげで、アイドル側も応援する側もダサいという見方が生まれてしまったような気がする。
 現在のグラビアアイドル主流化は、「歌を歌わなくてもビジュアルのみでテレビやビデオ媒体にアピールできる」「エロな雑誌にも載ることができる」という、棲息圏に適合した結果だったりする。
 その中でボムは頑固一徹というか、多くのアイドル雑誌成人雑誌のフォーマットで続ける中で、「AV文化のエロを排除してアイドルコンテンツだけで勝負する」というポリシーをここ十数年ずっと守り続けている。元は投稿雑誌なのに。

 毎号買ってるわけじゃないけど、よくよく考えたら20年近くそこそこ買っているので、改めて見ると表紙に見覚えがあるのが多い。しかも長く語りそうになってきた、じゃなくてここまで書いてもすでに長いのでこの辺で止めてみる。暇があったら(ないけど)別の機会に書こうか。「ボムと私」とか言って。