読書感想しりとりリレーその5・井上ひさし選・日本ペンクラブ編「水」(光文社文庫)
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どうも、すでに水曜です。アップは日曜になってるのに。もうじき日暮さんが次の本をアップする日になるというのに。
この場になってもまだ原稿を抱えてます。取材が14日になってしまったのでしょうがないのです。想定の範囲内です。流行り言葉を使ってみました。
それにしてもマサトクさんのところにちょうど『失踪日記』が周ったりしていいなあコンチクショウめという気分なのですが、せっかく読んでいるものが周ってこないのはしりとりゆえしょうがないか。前回の橋立さんからは『ズッコケ三人組』だから「み」だそうで、ネットの書店サイトで「み」から始まる書籍の候補を上げて新橋駅前の本屋へ……行ってもことごとく置いてない。しょうがないからTSUTAYAへ。書棚を調べているうちに光文社文庫のところで目が留まる。
……水。
そのシンプルなタイトルゆえに思わずレジに運んでいた。
水にまつわる文章の選集。大きく分けて言えば2つのカテゴリ。1つは「エコ」視点での水についての内容。レイチェル・カーソンの『沈黙の春』なんていうこの手の文章で言えば古典のようなものから、最近の「水ノンフィクション」の新聞記事の抜粋みたいなものもある。もう1つは「文学的視点からの水」、この本の冒頭ではいきなり原民喜の原爆詩。石川啄木の『一握の砂』や宮澤賢治の『雨ニモマケズ』のような古典中の古典、太宰治や野坂昭如のエッセイといった小品まで。
こういう選出は文章の鬼のような井上ひさしならではなんだけど、こういう1冊の本で1つのテーマが流れるというのはすがすがしくていいかもしんない。どのページから開いても水の話ばっかだし。
光文社文庫はこうした選集を多く出しているが、すぐ品切れになるところが難点か。いや、今の文庫なんてどの出版社でもそうか。
というわけで日暮さんには「ず」なんて難しいものを渡してしまいました。おまけにアップ遅れてるし。