黒田美礼とIT革命

 乙木さん(id:otokinoki:20050811/id:otokinoki:20050812)と新田さん(id:nittagoro:20050811/id:nittagoro:20050812)、あとid:erohen氏などが書かれたテキスト(id:erohen:20050809)を読んで、黒田美礼とかその周辺について後出しジャンケンのようにとりとめもなく。ちなみにうちは画像を貼らないブログなのでここに来られてもないのでそのつもりで。

 黒田美礼のグラビアアイドルとしてのポテンシャルというのは、今回の皆様のテキストを読んで初めて知りました。

 かすかな記憶では、この人、「ワイルドな体躯」と評されたりする割に、自身のオタク趣味に関しては、自分から言うだけだったんですよね。いろいろ推察してみると、

・容姿の割にオタクくさい趣味であることを、事務所や出版社などのメディア側が特に求めていなかった。(現在の類家明日香中川翔子のような容姿だったら違ったかどうか)
・「オタクだ」と自己申告しているその趣味に対するのめり込み方は、一般のオタク(という言い方も変だなあ)の基準にしてみれば普通かそれ以下だった。
・そもそも、女の子が「オタクである」ということ自体、グラビアアイドル界で求められていなかった。

http://kurodamirei.web.infoseek.co.jp/

 「黒田美礼さんを応援するページ」によれば彼女が雑誌媒体に出たのは96〜99年ぐらいまでらしい。この時期というと、Windowsの隆盛により一般でPCを購入しインターネットに接続する人は急増したが、女子高校生、女子大学生、OLあたりの層まで浸透はしていなかったと思う。というのも現在のブログ人口などと比べて、女子が公開している数はずっと少なかったし。ネットを通じてオフなどやっても女子がいるのは珍しかったし。というのも、当時のデスクトップPCが大きすぎて重すぎて置き場がないし、ノートPCは高くて今よりずっと壊れやすかった(そして今よりずっと重かった)。何かトラブルが起きたとして、周囲に聞く人がいればいいが、女子同士しか友達がいないとそれも難しい。そもそも当時の女子で「なんだかパソコンやってればかっこよさそうだし仕事の資格にもなりそう」という曖昧な理由で初めて結局続かなかった人が多い。転機となるのが99年にサービス開始したドコモのiモードサービスだったと思う。これにより携帯のメールがネットのメールと直結し、携帯電話のブラウザからネットのコンテンツを見るといった「目的意識」が女子にも生まれたのではないかと。
 話が脱線したので黒田美礼に戻る。彼女がインタビューで盛んに言っていた「パソコン好きです。オタクなんです」というフレーズがいかにも90年代後半という時代を象徴しているように思える。「女子でパソコンやってるなんてすごい」と言われたかったのか「女子でパソコンやってて見かけと違うオタクなあたし」をアピールしたかったのか。そもそもパソコンやってるだけでオタクってのも、今から考えるとすごい短絡的な見方だったものだ。
 だけど、もし彼女が2005年にデビューして「パソコン好きです」と言っても、やっぱり効果的なアピールには繋がらなかっただろうね(関係ないけど着エロやってそう)。