ロッキングオンJAPANの掲示板を見ると

http://www.rock-net.jp/japan/diary/index.html
(直リンクできないのだな)

岡村靖幸の一件についての書き込みがまったくない。あきらかに規制されている。確認投稿制だから。
 かつてブランキーの解散が噂になっていた頃、「公式発表されてない」ということでそれについての書き込みはすべて載らなかった。今回はすでに新聞報道もされている話なのに。普段は鼻息が荒いのにこういうことが起こるとどうして及び腰になるのか。

 id:chelsea6さんがご指摘のように、おそらく今の20代前半以下ぐらいだと岡村靖幸をよく知らないという人は多いだろう。90年代以降が寡作なせいで、リアルタイムで聴いた20代後半〜30代あたりが今のファン層ではないかな。(ちなみに弟子のような位置の川本真琴が同じように寡作で天才肌の人間になってしまったが)
 90年代以降、彼が沈黙するのに合わせて、なぜか各音楽雑誌が「天才!!」と持て囃すようになっていった。私は彼の音楽自体は好きではあるが、音楽メディアがまるで思考停止状態に陥るように「とにかくいい」と言い出すところに不気味なものを感じていた。
 そして、「めったに載らないインタビューが取れた!」だの「何年ぶりのニューシングル」だのといったはしゃぎ方も、自分たちがいいと思って聴いているのだから間違いないと言いたげで、もう少し彼の姿勢に対する批判というのが出てこないのか非常に疑問だった。それに、彼の楽曲は一世代だけのものではなく、もっと普遍性があり、今ではおしゃれな女性誌にまで平気で載るようになった「モテ」という概念に十数年前から取り組んでいる先見性もあったのに(彼の友人の尾崎豊は、その強烈なキャラクターゆえに、モテなんて歌詞にしなかっただろうし、同じく友人の吉川晃司は、存在自体が「モテ」なゆえに、切実にモテたいなんて歌詞は書かない)。音楽メディアは、最もときめきを求める若い世代にそのことを伝えようという努力を怠っていたんじゃないかという気がしてくる。